【東京23区】100坪の土地の有効活用7選!メリット・デメリットも解説

トチカツplus

2025.01.16

この記事のライター・監修者

竹内英二

不動産鑑定士

竹内英二

賃貸需要が高い東京23区では、100坪の土地をさまざまな方法で活用することができます。 ただし、最大の収益を得るためには、土地の広さや特性にあった適切な活用方法を選ぶことが必要です。 では、100坪の土地にはどのような活用方法が適しているのでしょうか? この記事では、「100坪の土地活用」について詳しく解説します。

Point

  • 最適な土地活用はその土地の面積で異なる
  • 100坪でおすすめの土地活用は、アパートや賃貸マンションなどがある
  • 100坪では土地が狭過ぎる、または広過ぎる土地活用も存在する

目次

  1. 100坪の土地活用|メリットとデメリット
  2. 100坪でおすすめの7つの土地活用
  3. 100坪には適さない土地活用とは
  4. まとめ

100坪の土地活用|メリットとデメリット

100坪の土地は、平米で換算すると約330平米です。 東京都の戸建て住宅の平均敷地面積が約30坪(約100平米)であることを考えると、100坪の土地はその2~3倍もの広さを持っています。

この広い土地を有効活用する方法として、主に以下の7つが挙げられます。
それぞれの選択肢にはメリットとデメリットがあるため、詳しく見ていきましょう。

活用方法 メリット デメリット
アパート 建物規模が小さいため
建築費を抑えやすい
建物規模が小さいため
収入は少なくなる
賃貸マンション 建物規模が大きいため
収入が大きくなる
建物規模が大きいため
建築費が大きくなる
シェアハウス ワンルームよりも
収益性が高い
管理費が割高である
グループホーム 退去リスクが低く
収益が安定している
アパートよりも収益が
劣ることも多い
賃貸併用住宅 自宅の土地しかなくても
土地活用ができる
オーナーのプライバシーが
確保しにくい
保育園 収益が安定している アパートよりも収益が劣ることもある
シェアオフィス・
コワーキングスペース
利用者が集まれば
収益性が高くなる
収益が不安定
活用方法 メリット デメリット
アパート 建物規模が小さいため、建築費を抑えやすい 建物規模が小さいため、収入は少なくなる
賃貸マンション 建物規模が大きいため、収入が大きくなる 建物規模が大きいため、建築費が大きくなる
シェアハウス ワンルームよりも収益性が高い 管理費が割高である
グループホーム 退去リスクが低く、収益が安定している アパートよりも収益が劣ることも多い
賃貸併用住宅 自宅の土地しかなくても土地活用ができる オーナーのプライバシーが確保しにくい
保育園 収益が安定している アパートよりも収益が劣ることもある
シェアオフィス・
コワーキングスペース
利用者が集まれば収益性が高くなる 収益が不安定

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100坪でおすすめの7つの土地活用

100坪でおすすめの7つの土地活用

最適な土地活用はその土地の面積によっても異なり、100坪には100坪に適した活用方法が存在します。
この章では、100坪でおすすめの土地活用について解説します。

アパート

100坪の土地は、アパート建設において「狭すぎず、広すぎない」ちょうど良い面積です。2階建てであれば、ワンルームなら12戸程度、2LDKなら8戸程度のアパートを建てることができます。
アパートは、木造や軽量鉄骨造といった建築費単価が比較的安い構造で建てられるため、初期費用が抑えやすい点が魅力です。 また、建物規模もそれほど大きくないことから、戸建ての多い住宅街にある土地でも建築が可能で、選択しやすいといえます。

賃貸マンション

100坪の土地は、中規模の賃貸マンションを建てることができます。
賃貸マンションは主に鉄筋コンクリート造で建てられるため、木造や軽量鉄骨造のアパートと比べて堅牢であり、高級感も演出しやすいです。 そのため、アパートよりも比較的高い賃料設定がしやすく、且つ下落しにくい傾向にあります。

賃貸住宅による土地活用|詳しくはこちら >

シェアハウス

シェアハウスとは、キッチンやトイレ、シャワールームなどを共同で利用する賃貸物件のことです。 シェアハウスでは、入居者1人あたりの家賃総額はワンルームマンションより低めに設定されることが一般的ですが、家賃の単価はワンルームマンションよりも高めに設定できます。 そのため、満室になればワンルームマンションを上回る収益性が期待できます。

一方で、シェアハウスでは面積あたりの入居者数が多くなるため、建物が大きすぎると入居者を集めきれないリスクがあります。 この点から、シェアハウスは100坪程度が適切な広さと言えるでしょう。

グループホーム

グループホームとは、認知症高齢者や身体障がい者、知的障がい者を対象とした介護施設のことで、土地活用としては、介護事業者に建物を一棟貸しする形式になります。
グループホームは、5~9人の入居者が専門スタッフの介助を受けながら共同生活をする施設であり、建物規模は戸建て住宅よりやや大きい程度の物件が多く見られます。 このような特徴から、100坪の土地はグループホームの建設に適しており、土地の広さを有効に活用できる選択肢と言えます。

グループホームによる土地活用|詳しくはこちら >

賃貸併用住宅

賃貸併用住宅とは、自宅とアパートを併設した建物のことで、自宅としてのみ利用するには広過ぎる土地に適しています。 100坪の土地は自宅用として十分な広さを持つため、アパート部分を併設した賃貸併用住宅を選択するケースが多く見られます
賃貸併用住宅には、住宅ローンを使うタイプとアパートローンを使うタイプの2種類があります。

  • 住宅ローン
    ・低金利で長期返済が可能。
    アパートローンに比べて条件が有利
    ・自宅部分の床面積が
    「建物全体の50%以上」であることが条件
  • アパートローン
    ・設計上の制約がなく、
    自由な間取りや規模が可能
    ・金利が住宅ローンより高く、返済期間が短め

100坪という広さを持つ土地の場合、住宅ローンを利用すると自宅部分が大きくなりすぎ、設計が非効率になるケースがあります。 そのため、アパートローンを使うタイプも検討することで、土地をより有効に活用できる可能性があります。

賃貸併用住宅による土地活用|詳しくはこちら >

保育園

保育園を建てる土地活用では、保育園事業者に建物を一棟貸しする形式が一般的です。
保育園には以下の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。

  • 認可保育園
    国の設置基準を満たしており、補助金が出るため事業者の経営が安定し、退去リスクが低い。 設置基準として一定の広さを持つ園庭の設置などが必要。
  • 認可外保育園(無認可保育園)
    設置基準を満たしていない保育園で、規模や施設要件が柔軟。 ただし、経営の安定性は認可保育園に劣る場合がある。

認可保育園とは国が定めた設置基準を満たしている保育園、認可外保育園とは設置基準を満たしていない保育園のことです。 認可保育園の設置基準の中には、一定の広さを有する園庭の設置がありますが、100坪程度の敷地があると一般的に園庭の要件を満たすことができます。 そのため、100坪程度の土地は、認可保育園の誘致を行いやすいです。

保育園による土地活用|詳しくはこちら >

シェアオフィス・コワーキングスペース

シェアオフィスとは、個室や個別ブースを提供し、受付機能や会議室、コピー機、ドリンクサーバーなどのオフィス機能を複数の企業や個人でシェアする賃貸物件のことです。
一方、コワーキングスペースとは、複数の企業や個人に対してフリーアドレス形式のオープンスペースの仕事場を提供する施設を指します。

シェアオフィスとコワーキングスペースは相性が良いことから、1つの施設として併設されていることがよくあります。 100坪程度の敷地があれば、相応に大きな建物が建てられることから、シェアオフィスとコワーキングスペースの併設型がおすすめです。

土地活用の種類(バリエーション)|詳しくはこちら >

100坪には適さない土地活用とは

土地活用の中には、100坪では適さない、もしくは非効率となる活用方法があります。
この章では、100坪には適さない土地活用を紹介します。

100坪だと狭過ぎる土地活用

100坪では狭くて適さない土地活用は、以下のようなものが挙げられます。

  • 物流倉庫
  • 郊外型店舗
  • サービス付き高齢者向け住宅※1
  • ビジネスホテル
  • 医療モール※2

※1:安否確認や生活相談の福祉サービスを提供する高齢者のための住宅のこと。
※2:診療所や歯科医院、調剤薬局などの医療系テナント(借り主)を専門に入居させる施設のこと。

100坪だと広過ぎる土地活用

100坪では広くて非効率といえる土地活用は、以下のようなものが挙げられます。

  • 戸建て賃貸
  • コインランドリー
  • トランクルーム
  • シェアサイクルステーション※3
  • 野立て看板用地

※3:自転車のレンタル・返却用のステーションのこと、シェアサイクルポートともいいます。

まとめ

以上、100坪の土地活用について解説しました。
最適な土地活用方法は、土地の広さに応じて決まり、100坪の土地には、その広さに適した活用方法が存在します。

100坪では、アパートや賃貸マンション、シェアハウスなどの選択肢が特におすすめです。 これらの土地活用では、収益性や安定性を確保しやすく、100坪の土地に適した規模の建物を建設できます。
土地活用を検討する際の参考にしていただければ幸いです。

この記事のライター・監修者

竹内英二

不動産鑑定士

竹内英二

不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、住宅ローンアドバイザー、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、中小企業診断士。
土地活用と賃貸借の分野が得意。賃貸に関しては、貸主や借主からの相談を多く受けている。

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